雰囲気のいい病院で働きたい!

どれくらいの看護師が離職している?人間関係や雰囲気以外にも理由が

そこまで高くない

日本看護協会の統計によると、2017年の時点で常勤看護職員の離職率は10.9%、新卒看護職員の離職率は7.6%です。看護師に限らず、労働者全般の離職率は全国平均で14.9%、新卒者平均は20%以上の数字となっています。このように比較してみると、看護師の離職率はそこまで高くないことがわかります。特に新人看護師は他の職種の新卒者と比べると離職率が低く、キャリアを固定させる意識が高いことが分かります。離職率が高い年齢層は25~35歳のいわゆる中堅と呼ばれる層です。この時期は看護師としての経験やスキルが安定するのと同時に、ライフスタイルの変化が起きやすいです。女性が多い職種であるため、結婚や出産を機に転職や退職をする人が多いです。また、キャリアアップを見据えた転職を考える人も多いようです。主に給与や教育環境、人間関係などが離職理由になるようで、このタイミングで自分に合う職場を見つけることで、それ以降の年齢層は離職率が低くなっていきます。

病院の規模による違い

全体的な離職率は2010年から今までほぼ横ばいですが、傾向としては病院規模が大きい職場のほうが離職率は低いようです。2015年の時点で、病院規模が99床以下だと常勤看護師で12.7%、新卒看護師で14.9%の離職率であるのに対して、500床以上ある病院は常勤看護師が10.3%、新卒看護師が6.5%です。また病院の種類でみてみると、常勤看護師の離職率が高いのは医療法人、次に社会保険関連団体、そして個人と続くようです。
新卒看護師については、一定の病床数になると離職率が高くなる傾向にあるようです。新人看護師の離職率を病院規模でみると、300~399床だと6.8%ですが、400~499床だと8.0%になります。新人看護師の離職率が高い病院は、済生会、個人、会社と続きます。

地域による違い

都道府県別で離職率をみると、首都圏や主要都市が特に高いようです。2014年の時点で、東京・神奈川・千葉・埼玉の常勤看護師離職率はいずれも11%以上の高い数字となっています。東京は14.2%と非常に高い数字で、全国ワースト1です。ちなみに、2013年も東京がワースト1でした。
新人看護師の場合は、主要都市での離職率は常勤看護師よりも低いです。都道府県の中で新人看護師の離職率が一番高いのは岩手県で、12.1%です。ちなみに2013年は愛知県がワースト1で、離職率は10.9%です。
参考までに、以下に2017年度の病院看護実態調査に関する結果報告書のデータを紹介します。日本看護協会が行った調査です。

公益社団法人 日本看護協会Webサイト

「2017年 病院看護実態調査」

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