看護業界は離職率が高い?
看護業界は離職率が高いイメージがあります。そこで、実際のところどうなのかを詳しく紹介していきます。看護師は女性が多いので、やはり結婚や出産などのライフイベントを機に離職する人が多いようです。残業や夜勤があり忙しいため、働き続けることが難しいと判断する人が多いのです。また、人間関係を理由に離職する人も多いようです。そのなかでも特に離職率が高いイメージがあるのは急性期病棟ですが、実際にはどうなのでしょうか。
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看護師の離職率はどれくらい?
看護師は離職率が高いイメージがありますが、実際のところどうなのでしょうか。2017年の時点では常勤看護職員の離職率が10.9%で新卒看護職員に限ると7.6%です。労働者全体の全国平均は14.9%なので、それと比べるとそこまで高くはありません。ただし、女性が多い職業のためライフスタイルが変化する25~35歳あたりの離職率が高い傾向にあり、そのため世間的に離職率が高いイメージがあると考えられます。また、病院の規模や地域によっても離職率に差があるようです。
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人間関係が悪い職場は働きにくい
女性が多い職業なので、結婚や出産を理由にした離職が多いです。そのほかだと給与に対する不満や体力的な問題が離職理由として多いですが、本音を聞いてみると人間関係が理由になっている人も多いようです。人間関係の悪い職場は人手不足であることが特徴として挙げられます。また、管理職の能力が低い、お局様と呼ばれるやっかいなベテラン看護師がいる、というのも人間関係が悪い職場の特徴です。人間関係が悪いと提供する医療にも悪影響が及ぶリスクがあります。
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離職率が高いのは「急性期病棟」
病棟にはいくつか種類がありますが、そのなかでも特に離職率の高いイメージがあるのは急性期病棟です。では、実際のところはどうなのでしょうか。看護師として働いている方ならご存知かと思いますが、急性期病棟は突発的な対応が多く非常に忙しいです。夜勤の回数も多いため、仕事についていけずに離職する人が多いイメージがあります。ここでは、実際の離職率や病院の規模などを参考に、実際はどうなっているのかを紹介していきます。
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結婚や出産で離職する人も多い
看護師資格を持っていながら現場を離れている潜在看護師は全国に55万人もいるとされています。そして多くの看護師が結婚や出産を理由に離職しています。看護師は残業が発生しやすい上に夜勤もあるため、育児との両立は不可能だと判断して現場を離れる人が多いのです。調査によると、月60時間を超える時間外勤務をしている看護師が4.3%も存在することがわかりました。また、妊娠した看護師に対するマタハラもあり、それが多くの看護師の離職につながっていると考えられます。